アスペルガー症候群のお子さまについて【悩み相談】

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アスペルガー症候群のお子さまについて

支援学級に通う小学校4年生の次男が、学校で友達や先生に何か言われると、すぐにかっとなってしまい、学校から抜け出したり、家に帰ってきてしまいます。また、言われたことで「みんなが僕をいじめるから学校に行きたくない」と言っています。どうしたらいいでしょうか。

幸福の科学の職員や先輩会員が、人間関係の悩みや仕事・家庭での悩みなど、人生の途上で出会う具体的な問題にお答えします。幸福の科学では「人生は一冊の問題集」であると捉えて、幸福になるための心の法則を学んでいます。

アスペルガー症候群のお子さまについて

子どもは傷ついた自尊心を何とかしてほしい

途中で学校を抜け出して帰ってくるのは、確かに危険があるし、大変なことだと思います。ですが、「こういう理由があるから学校を途中で抜けてきちゃだめなんだよ」「お友達は別に君のことをいじめてるんじゃなくて、仲良くしたいからそうしてくるんだよ」という説明でそれをやめさせようとしても、本人は納得しないと思います。

まわりから見れば、それはたいしたトラブルでもないし、言葉を発した相手の真意をわからせれば解決すると思って、「みんなは、そんなつもりで言ってないよ」などと言いたくなるものですが、お子さんは、別に友達や先生との関係を仲裁してほしいわけではありません。

ですから、表面的に出ている行動をなんとか収めようとか、友達や先生との間を取り持つ方向のアドバイスをしても、効果はありません。そういう時に本当にしてあげなくてはいけないのは、自信を取り戻させてあげることです。

子どもの精神的なすばらしさをほめてあげる

そのために、お母さんは、お子さんの得意なところや、お子さんが好きでいつもしていることを見つけて、ほめてあげてください。続けていると、少しずつ、そういう行動が減っていくのではないかと思います。

ほめるポイントは、「やさしい」「ルールを守れる」「正義感が強い」といった精神的な意味でのすばらしさ。アスペルガーという診断が出るお子さんには、割と正義感が強いタイプのお子さんが多く、ちょっとしたことが許せなかったりして、トラブルのもとにもなるのですが、本人は決してトラブルを起こそうと思ってやっているわけではありません。

ものすごく強い正義感があって、それにはまらないことが起きた時に許せなくて言ってしまうだけです。もともとの動機はそういうところにある子が多いので、その心根のすばらしさをほめてあげるといいですね。

傷つきかけた自尊心を元通りにする言葉が効果的

あとは、お家でお手伝いをしてもらった時に、「すごく助かったよ」「○○ちゃんがこういうことをやってくれて、お母さんうれしい」「お母さんが困っていると思ってやってくれたの?ありがとう」とほめるなど、傷つきかけている、崩れかけている自尊心を、少しずつ元の形に戻していってあげられるような言葉をかけることが、効果的です。

起きている行動だけを何とかしようと思って、表面的な解決だけをしても、傷ついた自尊心が元通りにならない限り、また、いろいろなところでトラブルが出てくる可能性があります。お子さんがいちばんうれしいのは、お母さんにほめてもらうことなので、ほめるポイントをしっかりと見つけて、ほめていってあげてほしいと思います。

答えてくれたのは……
ユー・アー・エンゼル! 諏訪裕子
3児の母で、知的障害の長男を育てた経験をもとに、全国で障害児の集いや障害児相談を行う。

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